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日本最初のポップアートの巨匠の半生を映画化『夢二〜愛のとばしり』公開

日本最初のポップアーティストと言われている竹久夢二の半生を映画化した『夢二〜愛のとばしり』の初日舞台挨拶がシネ・リーブル池袋で行われ、主演の駿河太郎と、共演者の小宮有紗、黒谷友香、監督の宮野ケイジ、メインテーマ曲を作曲した岡本真夜(mayo名義)が登壇した。

数々の美人画で知られる夢二の半生はこれまでも何度か映画化されているが、その多くは幻想の物語だった。しかし、本作の描く夢二は人間あるいは男としての哀しくも愛ある姿を捉えている。明治から大正・昭和をかけぬけた夢二。役者たちは大正ロマンを思わせる格好で登壇した。

本作が映画初主演作となった駿河は、「夢二は、女性が放っておけない雰囲気を醸し出している人。その役を僕に任せた監督は類まれなる精神力の持ち主です」と話していた。妻がいながら若い娘と不倫に溺れるというストーリーのため、黒谷は駿河について「同じ関西出身だし夫婦役なので会話したいと思っていたのに、孤高な感じがして、話しかけることができなくて現場ではつらかったです」と打ち明けた。

宮野監督は、司会に「社会へ向けたメッセージとか、作品に込めたメッセージとかありますか?」と問われたが、「ないですね」ときっぱり否定。駿河は「愛のことについて考える作品になっています。日本映画として海外で認められるものができた」とフォローした。本作は「Japan Film Festival LA 2015」で最優秀作品賞(グランプリ)を受賞。駿河も最優秀主演男優賞に選ばれている。

2016年7月30日 19時00分

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