ジェフ・ゴールドブラム、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』撮影中、独立記念日に息子誕生
6月30日、六本木ヒルズアリーナにて、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』のスペシャルイベントが行われ、キャストのリアム・ヘムズワース、ジェフ・ゴールドブラム、マイカ・モンロー、監督のローランド・エメリッヒ、日本語吹替キャストの藤原竜也が登場した。
タイトルからもわかるように、本作は『インデペンデンス・デイ』の続編である。前作が公開されたのは今からさかのぼること20年前。当時にしてみるとタコ足の宇宙人が地球を襲来するというSF映画はかなり古臭いテーマの作品だったが、にも関わらずそのテーマをストレートに堂々たる筆致で、宇宙植民地となる危機を人類自らが阻止する「人類の独立記念日」を描いた第一級の大作になっていた。当時は主演のウィル・スミスもまだまだラッパーのイメージで、俳優としてのイメージは定着していなかった。ジェフ・ゴールドブラムとビル・プルマンは映画通の人にはよく知られていたがメジャー格の俳優ではなかった。つまり、前作は日本人にとっては、あまり顔のよく知られていない俳優たちが主演する古臭いテーマのSF映画だったわけだが、これが爆発的に大ヒットを飛ばしたのである。
何が最も衝撃的だったかというと、そのスケールの大きさであった。当時世間一般が思い描くUFOのイメージといったら、せいぜい飛行機くらいのサイズ感であった。ところが『インデペンデンス・デイ』に出てくるそれは我々の想像を遥かに絶する大きさだった。当時学生だった筆者は、学校でこれを見た友人に薦められ、彼が「とにかく宇宙船がでかいんだよ。こーんなにでかいんだ」と両手を広げて興奮しながら言うものだから、ある程度でかいものを想像していたのだが、実際見に行ってみると、そんなでかいなんてものではなく、都市ひとつ覆い隠すほどのとてつもない大きさだった。今でこそ映画業界はCGの映像で氾濫しているが、当時はまだCGも珍しかった時代だった。その迫力に度肝を抜かれたものである。その後も筆者はテレビやDVDなどで、10回くらい繰り返し見た。大いにハマった。みんなに薦めたものだ。あの衝撃は今でも忘れられない。
その続編が、20年も時を経て、時代背景も20年後の設定で、同じスタッフの手で製作されたのだからこれほど嬉しいことはない。ローランド・エメリッヒにとっては初の続編作品である。ウィル・スミス演じるキャラクターは本作では事故死したことになっているため登場しないが、ジェフ・ゴールドブラムとビル・プルマンは続投している。そしてあらたにリアム・ヘムズワースが主役に加わった。
この日は、ジェフ・ゴールドブラムと、新キャストのリアム・ヘムズワースと、ヒロインを演じるマイカ・モンロー、ローランド・エメリッヒ監督、そしてリアムの声をあてた藤原竜也が登場してイベントを盛り上げた。エメリッヒ監督は「日本は大好きで何度も来ているけど、実は最初に日本に来たのは前作を公開したときなんだ」と感慨深げに挨拶。「今回は大西洋を埋め尽くす大きな宇宙船が登場するよ」とアピールしていた。宇宙船のスケールの大きさが前作の見どころだったが、今作ではさらに大きくなった宇宙船を見ることができるというわけだ。今回もロンドンのタワーブリッジやシンガポールのマリナ・ベイサンズなど、世界的に知られたランドマークが宇宙船に破壊されていく。
ジェフ・ゴールドブラムはにっこり笑顔でゆったりとした物腰で会場に来たファンに向けて「アイラブユー」と語りかけ、「エメリッヒ監督とやれるのはラッキーなんだ。僕は二度もやれたからスーパーラッキーだね。宇宙人を蹴飛ばしてやろうという気持ちで演じたよ」とコメントした。本作のテーマは「独立記念日」であるが、なんとジェフは、去年の本作の撮影中、奇しくも7月4日、独立記念日に息子が生まれたそうで、『インデペンデンス・デイ』が代表作のジェフにとって、非常に運命的な出来事になったという。ジェフは「可愛いんだよ。写真を見せるね」といってiPhoneを取り出し、ジェフが妻と赤ちゃんに頬ずりしている写真を自慢げに見せていた。
『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、7月9日(土)、TOHOシネマズ スカラ座他全国ロードショー(澤田英繁)