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トム・クルーズ『M:I』新作PRで来日。早くもシリーズ最高の特大スタートを記録

8月7日(金)から公開される『M:I』シリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のPRのため、主演のトム・クルーズと監督のクリストファー・マッカリーが来日し、2日(日)有楽町のホテルにて記者会見を行った。

『ローグ・ネイション』は、全米では7月31日(金)に公開され、シリーズ最高となる興収24億4千万円という大ヒットスタート記録を打ち立てた。ポスターに描かれている。前作ではタワーにしがみつくイーサン・ハントのビジュアルが高いインパクトを残して大ヒットを飛ばしたが、今作ではイーサンが飛行機にしがみついているビジュアルが前作以上に強烈なインパクトで迫ってくる。ちまたでも「イーサン、あのあとどうなっちゃうの? 気になる!」と早くも話題沸騰中だ。

記者会見では、20年間のシリーズを振り返りながら、トムが4歳の頃から映画俳優になることに憧れ、今こうしてその夢が叶っていること。その感謝の気持ちが役者としての原動力になっていることを語ってくれた。「こうして夢が叶ったことに感謝しているからね。プレッシャーも僕にとってはありがたいものだと考えている。だから僕は過去一度も撮影現場に遅れて来たことがないんだ。映画俳優であることの感謝の気持ちと、大きな責任があるからね」と語るトムがまぶしかった。

質問はやはり飛行機のシーンに集中した。実はこのシーン、想像以上に過酷なものだった。今回もCGにはほとんど頼らず、アクションシーンの多くは実際に現物を使って撮影している。だからこそあの迫力あるバイクチェイスシーンも生まれたわけだが、飛行機に関しても、実際にトムが本物の飛行機にしがみついて飛んでいるというから驚くしかない。何度も何度もテストして、飛ぶこと8回。まったく恐れ入る。

「怖いものに関しては、怖くないものだと言い聞かせているんだ。飛行機のシーンは本当に大変だったけど、お客さんを楽しませたいからね。そしたら監督が飛行機にしがみつくアイデアを思いついてくれたんだ」とトムが語ると監督は「あれは冗談のつもりだったんだけど、まさか本気にされるとは思わなかったよ」と語り会場は爆笑。トムは続けて「何度もテストして飛んだ。あの日のロンドンはすごく寒かった。僕は飛行機の免許も持っているから、飛行機にしがみつくことがどんなに無謀なことかは十分にわかっていたけど、あえて言わなかった。すごい勢いで風を受けるけどゴーグルをしてないから瞳全体を覆う特殊な厚いコンタクトレンズも開発したんだ。高く飛ぶほどに気温も下がる。みんな飛行機の中でも厚着していたけど、僕はどうしてもスーツで飛びたかったから、飛行機の外をスーツ姿で飛んだ。とにかく寒かったよ」とコメント。監督は「トムはコンタクトレンズのせいで目も見えなかったし、耳栓もしていたからまったく僕の声も聞こえなかった。トムはどんなに苦しそうにしていてもそれは演技だから決して撮影を止めるなっていうから、僕はただ見守るしかなかった」と笑っていた。今ではもう笑い話になっているが、想像しただけでも寒さでぶるっと震えてくる。あの速度でよく握力がもったものだ。人間の限界を超えた撮影だったことは間違いなく、ただただトムよ、よくぞ生きてここ日本まで来てくれたと感服させられる。

1作目から20年。すっかりトムの代表作となったこのシリーズ。スパイ映画ということで、色々な国に行くところもこのシリーズの面白いところであるが、そろそろ日本に来てもいいんじゃないかという質問があったが、トムは「いいね。それは良い考えだ」と乗り気だったものの「でもそうなると交通を遮断することになるよ。それでも大丈夫なら良いけど、撮影する街や国にも許可を取らなければいけないからね」とそう簡単ではなさそう。でもすでに次回作の構想ができあがっていて、次に行く国々ももう決まっているそうだ。「どの国に行くかはトップシークレットだよ」と笑顔で語っていたが、クリストファー・マッカリーが『ウルヴァリン: SAMURAI』の脚本を書いたことを思うと、もしかしたらもしかするかもしれない。(取材・澤田英繁)

2015年8月2日 14時32分

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