『ターミネーター:新起動/ジェニシス』ジャパンプレミア アーノルド・シュワルツェネッガーが12年振りに「アイルビーバック」披露
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジャパンプレミアが7月6日(月)、六本木ヒルズで行われ、主演のターミネーター役アーノルド・シュワルツェネッガーとサラ・コナー役のエミリア・クラークが登場した。
待ちに待った『ターミネーター』の続編である。しかも主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。やっぱりこのシリーズの主役はシュワでなければ始まらない。実に12年振りにシュワのターミネーターが帰って来たのだから、ファンにはたまらないだろう。シュワが芸能界を長らく離れていたとき、どれだけシュワのターミネーターの続編を見たいとどれだけのファンが願って来たか。シュワ不在で作られた『4』があまりにもひどい出来だっただけに今こそシュワで新作をという思いは誰しも抱いていたはずだ。
そして、『ラストスタンド』でシュワもカムバックして、その後も順調にアクション映画に出演を続け、あの肉体をキープ。満を持して『ターミネーター』の新作に堂々たる主演で返り咲き、まさに完全復活である。
予告を見ただけでゾクゾク。『ターミネーター』、『ターミネーター2』のファンに向けて作られている作品とのことで、予告を見ただけでも神聖な『1』、『2』にリスペクトを表した内容になっていることはよくわかる。しかもあの生みの親のジェームズ・キャメロンが本作を大絶賛しているのだから期待も大きい。本人が映像で「本作は私にとって3作目の『ターミネーター』だ。シリーズに新たな命が吹き込まれたと感じた。まるでルネッサンスだ」とはっきり語っていたのだから間違いない。すでに全米では公開されていて、大ヒットを記録しているところ。日本での公開も目前に迫って来た。
そんな中、シュワの来日である。韓国での記者会見を終えて日本に到着したようだ。今回はイ・ビョンホンがT-1000役で出ているところも同じアジア人として楽しみなところである。東京はイベントの3日前から雨が降り止まない状態で、アリーナもじとじとした雨模様の中ジャパンプレミアが行われたが、シュワの登場に空気はがらりと変わった。ベンツに乗って登場したとき、シュワは後部座席ではなく、助手席の方に座っていたから、すぐに車の中にその姿がはっきり見えた。アリーナの回りにいたギャラリーたちもスマホで写真を撮りまくる。すごい歓声である。マスコミ席にも、シュワを見て育ったカメラマンたちが多かったようで、『ターミネーター2』の話題で盛り上がっていた。
筆者はシュワルツェネッガーの大ファンである。この業界に入ったときから、「好きな俳優はアーノルド・シュワルツェネッガー」と公言してきた筋金入りのファンなので、この日は興奮しきりだった。何が好きかっていうと、やっぱり、シュワを見ていると、父親のような優しさ、包容力を感じるということかな。ファンには異論があるかもしれないが、筆者には「お父さん」みたいに見える。この日のシュワも、優しいお父さんという印象で、一ファンとして興奮しつつも、その笑顔の温かさにほっこりさせられたものである。
女優・歌手・モデルとして活躍する西内まりやもそんなシュワの一ファンらしく、この日花束ゲストとして来て、「明日になって欲しくない。夢みたいだから」と大興奮していた。子供の頃から『ターミネーター2』を見てのめりこんだという西内。シュワの大きな背中を見て育ったというから、西内にもパパみたいなものだったのかもしれない。今回が初来日というエミリア・クラークもシュワについて「一緒に共演できて嬉しい。おじさんみたいな感じでした」とコメントしていた。ちなみにエミリアは「最も美しい顔ベスト1」に選ばれた女優で、西内は「最もなりたい顔」に選ばれたところで美的共通点がある。
シュワは、ファンサービスを楽しんだ後、ステージに立ち、「以前、"アイルビーバック"って言っただろ。だから戻って来たよ。ターミネーターは約束を守るんです」と言って場内の笑いを誘っていた。また、今回は老け役にも挑戦しているが「僕って若いだろ。だから老けた役を演じられるか不安だったよ」とジョークも飛ばす余裕も見せ、67になってもアクション俳優としてまだまだ現役、無敵の強さを見せつけてくれた。(取材・澤田英繁)
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は、7月10日(金)全国公開。