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『ゼロの未来』テリー・ギリアム監督は太田光にそっくりだった

3月27日(金)、YEBISU GARDEN CINEMAにて、『ゼロの未来』の記者会見とトークイベントが行われ、テリー・ギリアム監督と爆笑問題の太田光、田中裕二が登壇した。

まず触れておきたいのが場所について。恵比寿ガーデンプレイスの映画館が改装して新たに生まれ変わった。その記念すべきオープン前日ということで、この場所を借りて記者会見が行われた。映画館ロビーにはチャップリンやグレタ・ガルボなど、クラシックスターの写真が飾られている。この場所に、テリー・ギリアムの写真も飾られることになり、その寄贈式も兼ねたイベントであった。ガーデンプレイスではあちこちにYEBISU GARDEN CINEMAのPRの看板が掲げられており、今最も盛り上げたいところ。まだ館内はまるで新車のような匂いに包まれていた。

記者会見では、ギリアム監督は次々にジョークを言って記者陣を笑わせてくれた。手を挙げて質問する人がひとりもいなかったものだから「みんな今日はここに何をしに来たんだ? 質問しないなら、僕が記者の膝の上に座ってやるよ」とおどけたり、「初めて秋葉原に来たときには、これぞ日本って感じで、英語がまったくない世界に目が回りそうになった。『ゼロの未来』のオープニングはその体験を元に描いているんだ」と話したり、いちいち身振り手振りがかなり熱かった。まだ爆笑問題は登場していなかったが、誰かに似ている。そう、太田光に。太田と雰囲気が瓜二つである。

テリー・ギリアム監督の来日は5年振りだ。前回も爆笑問題がゲストで登場したとのことで、もう3度も仕事を共にしている仲良しである。控え室でも3人の会話はとどまるところを知らない感じだったようだ。仲が良すぎるせいで、お互いに言いたい放題。太田も「一般受けはしない。こいつは全然儲け方を知らない。アカデミー賞を穫って出直して来て」と毒舌で応酬していた。一方ギリアム監督も「太田さんは日本で俺がスピルバーグよりも有名な監督にしてやるって約束してくれたのに、スピルバーグに仕事をやめさせただけだった。太田さんのせいでスピルバーグが映画を作るのをやめたんだよ」とコメント。いじりつづける太田に対して「僕はコメディアンじゃないんだぞ。僕はすごいシリアスな映画を撮ってる巨匠なんだぞ」とふざける一幕も。コメディアンじゃないって言ってるけど、ギリアム監督はもちろんイギリスのコメディ集団『モンティパイソン』のメンバーである。ぶっとびまくっていてとても74歳には見えなかった。

二人が並ぶと、雰囲気といい見た目といい動きといい、太田とギリアム監督は似すぎていて、まったく同じタイプの人間という感じだった。とくにボケ方がそっくりで、田中も「2人ともまったく同じギャグじゃないか」とつっこんでいたほど。そのうちエスカレートして、太田は隙あればギリアム監督の股間をわしづかみにするネタを連発していた。

『ゼロの未来』は、人生の謎を解く数式「ゼロ」に挑む人々を通して生きる意味について描くクリストフ・ヴァルツ主演の近未来ヒューマンドラマ。YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館他にて、5月16日(土)ロードショー。(澤田英繁)

2015年3月27日 17時04分

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