ジャン=ピエール・ジュネ監督、『天才スピヴェット』を引っさげて3D映画界に堂々登場
10月27日(月)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた『天才スピヴェット』(11月15日公開)のイベントを取材した。本作はフランスの人気監督ジャン=ピエール・ジュネによる最新作で、3D映画。ジュネ監督と、主演の子役俳優カイル・キャトレットくんが登壇した。花束ゲストは子役の鈴木福くんが務めた。
天才子役という言葉は安易に使われることが多いけど、カイルくんの場合、安易なんてものではなく、これは本当に天才じゃないかといいたくなる。映画の中のカイルくんについては映画で実際に見てもらうとして、ここでは舞台挨拶でのカイルくんがどんな人だったかについて書こうと思う。
まずその礼儀ただしさ。しっかりしてる。そしてめちゃくちゃ可愛い。登壇して、日本語で「コンニチワ」と挨拶したのは当然として、その後、英語、ロシア語、中国語、スペイン語、フランス語、さらにはラテン語で挨拶したのだからすごい。さらにその天才ぶりはとどまるところを知らず、舞台挨拶の後半になると、実は武術の達人だとが紹介されて、本当かと疑う暇もなく、狭い映画館の前方のスペースで、三節棍、剣、ヌンチャクを使って華麗な演舞も見せてくれた。その演舞がお世辞ではなく本気ですごくて、なんと世界大会で優勝した経験者というからさすがである。写真撮影でもしっかりカメラ目線。落ち着いている。まったく将来が楽しみでならないカイルくんである。
色々な監督が3Dに挑戦しているけど、『アメリ』で記録的なヒットを飛ばしたジュネ監督もついにこの映画で初めて3D映画に挑んだ。本人はとってもひょうきんな性格で、カメラに向かってゴジラみたいに目をギョロギョロさせて様々な変顔を作って笑わせてくれたけど、作品については「過去最高の3D映画ができたと思う」と何やらすごい自信であった。「本当にすごい3D映画なんだ。でも3Dはできるだけ真ん中の席で見た方がいい。絶対に後悔させないから、みんな、真ん中でもう一度見てくれ」と目を輝かせながら語っていた。なんでも3Dとはかくあるべきという映画になっているとのことだ。現在全国順次公開中。見逃すな。