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『幕末高校生』初日、「ちょっと先の仕事が入っていれば未来は明るい」と玉木宏

7月26日(土)、丸の内TOEIにて、『幕末高校生』の初日舞台挨拶が行われ、玉木宏、石原さとみ、柄本時生、川口春奈、千葉雄大、佐藤浩市、李闘士男監督が登壇した。

『幕末高校生』は、高校の日本史教師と生徒たちが幕末時代にタイムスリップし、勝海舟と出会い、「江戸城無血開城」を成し遂げるべく奔走する時代劇コメディ。玉木宏は時代劇最多となる100手以上の殺陣に挑んでいる。

江戸時代の場面は、京都撮影所で撮影され、その町並みを見ているだけでも楽しくなる。しかも主人公は勝海舟という、幕末の偉人の中でもいかにも歴史通好みのマニアックな人物チョイス。そして玉木宏の幕末ファッションが似合っていること。

「江戸城無血開城」という歴史ファンならワクワクで鼻息が荒くなる素敵キーワードも満載だ。戦争を避けて徳川の世が滅びることを選ぶか、徳川の世が滅びることを避けて戦争を選ぶか、この思想のぶつかり合いこそが「幕末」のテーマ。その問題にユニークな切り口でメスを入れたのが本作である。李監督は「なるべく昔話にならないように作った」と話していたが、歴史をカルチャーギャップを交えてコミカルに描きながらも、歴史についてわかりやすく、「なるほど僕らのひいじいちゃんは、こんな時代を生きていたのか」と勉強できる内容になっていると思う。

作中、勝海舟は「日本の未来は明るい」という。これにかけて舞台挨拶では、玉木は「日本の未来についてはわかりませんが、僕については、ちょっと先の仕事が入ってると未来は明るいです」とコメント。司会が「えー! 玉木さんだったらずっと先まで仕事埋まってるでしょ!?」と意外そうに訊くと、玉木は「いえ、そんな先まで埋まってないですけど。1年・2年、なんとなく決まっていると安心する。生きて行けると」と笑顔で語っていた。

一方、美人高校教師を演じた石原は「うちの兄の嫁さんが妊娠して出産するんですね。初めて身内に子供ができる。このワクワクは自分にとってもいつか経験すると思ったら、女性として楽しみになってきました」とコメントし、いつか自分も出産することをイメージしている様子だった。佐藤はこれを受けてか、「今、お子様が生まれれば次の東京五輪を経験することができるんですよ。今です! 皆さん、子づくりを考えている人は!」と発破をかけて笑わせていた。

幕末に学ぶべきところについて訊かれると、玉木は「人を信じること。あの時代は、なかなか連絡の手段がなかったから、人を信じるしかなかった」とコメント。人を信じること、これはこの映画で貫かれてある大きなテーマでもある。また「現代誇れることは、交通手段が発達したことです。海外も飛行機で早く時代になった。勝海舟の気持ちを思うとすぐ海外旅行したかったんじゃなかったと思います」とも話していた。石原もこれに同意しながら、「手紙を届ける人は、届ける人の思いも運んでくる。やっと読んでくれたという思いがあります。現代にはそれはない。今は海外の人とFaceTimeやSkypeで顔を見ながら会話ができる。これは凄いことだと思います。動画もどんどん鮮明になって来ています」とコメントしていた。

『幕末高校生』は現在公開中。(澤田英繁)

2014年7月27日 21時11分

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