『キャプテンハーロック』荒牧伸志監督が語る
6月28日(土)、お台場シネマメディアージュにて、デジタルハリウッド大学大学院とドリパスが主催するイベントで、3DCGアニメ映画『キャプテンハーロック』の特別上映と荒牧伸志監督が登壇しての特別講座が行われた。
荒牧監督は、『キャプテンハーロック』で最も苦労したシーンについてラストシーンをあげた。「何度もやり直して、モーションキャプチャーでは女優モデルが何度も演技して涙を流していたから申し訳なかった」とコメント。さらに「土壇場でラストが変わったんです。本来は続きを作れないものだったのですが」とコメント。「原作者(松本零士)には誰も勝てないので」と言って笑いを誘っていた。「小さな抵抗として、ブルーレイ特典の絵コンテでは変更前のラストシーンを載せています。続きを作れるようになれば嬉しい話ですが、今のところ次のアイデアはまったくありません」と荒牧監督。
カットしたシーンについて訊かれると、「最初に1時間40分制というのがあって、それを20分オーバーしていました。日常のシーンは他にもあったのですが、削られてそこだけが残って。だからあんなに唐突な印象がするんです」と答えていた。
また、声優については、「実写にしたとして、ふさわしい人を探しました。小栗さんは本当にぴったりで、うまかったです。三浦さんは初めてでしたが、やるたびに”前のからやり直してください”といって意欲的で、成長があって見ていて面白かったです」とコメント。ビジュアルについては、「映画のルックを考えたとき、最初に思いついたのは黒いところから雲をひきながらアルカディア号が出てくる場面。それが映像としてフックになりました。宇宙空間の中をゆっくりを動かして、松本さんの宇宙を広く表現することに努めました」とコメントしていた。