自給自足アイドル「BiS」主演映画完成 アナーキーなジャンルごった煮作品
去る11月26日(火)、シネマート六本木にて、『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』のマスコミ向け完成披露試写会が行われ、BiSメンバーのプー・ルイ、ヒラノノゾミ、共演の柳英里紗、金子沙織、國武綾、大島葉子、三輪ひとみ、監督の加藤行宏が舞台挨拶に立った。
もともとは、音楽と映画のコラボレーション作品を集めた映画祭「MOOSIC LAB 2012」のために作った『アイドル・イズ・デッド』が原点。自給自足アイドルBiSを主役にした同作は、アイドル戦国時代の象徴ともいえる内容で、映画祭で観客賞を受賞するなど海外で高く評価された。同じスタッフで、続編として作られた第2弾が今回紹介する映画になる。前作がアルバム特典につけるなど企画もの的な要素が強かったのに対し、本作は劇場向けに作ったもの。強烈なインパクトで迫ってくる破天荒なアイドルアクションコメディホラー社会派ミュージカルSF青春ドラマである。アナーキーな映画だが、勢いで見せきってしまうところは、BiSのキャラクター性と、前作と同じ加藤監督の手腕のなせる技。前作を見ていなくても楽しめる内容になっている。
登壇者のコメントは以下の通り。
プー・ルイ「不吉なタイトルどおり、映画が公開されるたびにどんどんメンバーがやめていくので、印象的な映画になっています。今は(オリジナルメンバーは)2人だけしか残ってないです。マジックという感じなんですけど、元メンバーで、今は一般人になったミチバヤシリオが普段とは違う姿になっているので、見て欲しいですね」
ヒラノノゾミ(主役)「今回も1とまた違ったパラレルワールドになっていて、BiSを知っている方も知らない方も楽しんでいただけると思います。ライブシーンは前回に引き続き、とても印象的で素敵なものになっているので楽しんでいただけたらと思います」
柳英里紗「MOOSIC LABで1を見て、すごく面白くてBiSちゃんのファンになって、ライブにも行ったので、今回お話をいただいたときは、あー、BiSちゃんと一緒にできると嬉しくて、しかもBiSちゃんのライバルで、まさか敵役で、どんな風に悪役を演じようかと楽しませてもらいました。もともとBiSちゃんの大ファンなので、ライブシーンも素敵だし、BiSちゃんの研究員の方々にも愛を感じるので見ていただきたいです」
金子沙織「私は元々<バンドじゃないもん!>というアイドルグループのメンバーで、BiSちゃんとライブで共演もしているし、ファンでしたので、BiSちゃんの邪魔をする役だったのですけど、ここまで曲とダンスができたのが自分でも予想外で、お得というか、楽しかったです。映画では、同じライブ会場で戦うシーンが面白いと思いました」
國武綾「私の役に限らず、この映画には突っ込みどころが多いなと思いまして、その反面、おすすめや見どころの多いと思うので、どうぞ宜しくお願いします」
大島葉子「普段、幸薄い暗い役が多いので、多分この映画に出演していることが、みんな驚きだと思うんですけど、本当に楽しく撮影させていただきました。最後のライブシーンは低予算に限らずこんなすごいものができるのかと思いました。最後のシーンで私は初めてモッシュというものを経験しました。前日に監督に踊ってと言われて、え、私踊るの? 振り付けかなと思ったら、どんなものかは映画を見て欲しいんですけど、酸欠になりながらも頑張りました」
三輪ひとみ「大島さんと二人で元アイドルを演じたので、過去のシーンはバレないようにいろんな工夫をしつつ、可愛くがんばりました。可愛い踊りもあるかもしれないし。台本上は結構激しいバトルがあったんですけど、幻のシーンになってしまったんじゃないかという噂もありまして、大立ち回りが小立ち回りくらいになってるかもしれないですが、そこが見どころになっているので、よろしくお願いします」
加藤監督「僕自身がアイドルには詳しい人間ではないんですけど、それでもBiSさんのパフォーマンスとキャラクターには魅力を感じていました。BiSさんとファンの方の熱意と、ライブシーンのエキストラを募集しても、群馬の方なのにわざわざファンが集まってくれたので、その熱意がラストシーンに集結していますので見てください」
『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』は、2014年1月11日(土)よりテアトル新宿ほか全国順次レイトショー。