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テレビ東京がおくる史上初の観客参加型謎解き映画『マダム・マーマレードの異常な謎』とは

10月14日(月・祝)、スペースFS汐留で行われた、テレビ東京配給の映画ナゾトキネマ『マダム・マーマレードの異常な謎〜出題編〜』の試写会を取材してみた。

上映が終わった頃、会場に来てみると、何やらいつもと違う雰囲気がそこに漂っていた。上映は終わっているのに、まだ劇場が薄暗くて、ちょっとサスペンスフルなBGMが流れていた。スクリーンを見上げてみると、そこにはでかでかとなぞなぞが出題されているではないか。「回答制限時間残り10:00・・・」と刻一刻と時計がカウントダウンしていて、お客さんは左手に紙と右手にペンを持ち、真剣に問題の答えを考えていた。

なになに、どうやらこの映画、史上初のお客さん参加型の映画のようである。テレビゲームなどで脱出ゲームが流行っている昨今だが、映画の世界でもリアル脱出ゲームをやってしまおうというすごい企画。映画ファンなら一度は名探偵ホームズやミス・マープルに憧れたものだが、この映画ではお客さん自身の腕が試されるわけだ。

この映画の仕掛人が、株式会社SCRAPの加藤隆生氏だ。加藤氏が飲み会で何気なく語った企画をテレビ東京が本気で映画化したという話だが、謎解きとキネマ(映画)をかけて「ナゾトキネマ」と題したところなどセンス抜群である。キネマという古い言葉を使っているところが逆にお洒落ではないか。

実はこの試写会には東大生と京大生のパズル研究会も来ていて、加藤氏の仕掛けた謎解きに挑戦していた。京大生は東大生に対して対抗意識をむき出しにして「東大生は秀才だと思ってるが、京大生には東大生にない感受性があるんだよ」など火花をバチバチ飛び散らせていたが、しかし、東大生も京大生もまったく答えがわからず、核心部分には近づけなかった。どうやら生温い問題ではないようだ。

この映画、2本の連作になっていて、最初に出題編が公開され、その後で解答編が公開される。問題と答えで一本の映画になっているのだ。加藤氏は、解けるもんなら解いてみやがれという堂々とした態度で自信たっぷりに「正解者の名前はクレジットします」とまで約束していた。あのスタッフロールの中に自分の名前が出ることを映画ファンはどれだけ何度も夢見たことか。今ならそれが叶うのである(ただし早い者勝ちだよ!)。

主演は今ぐんぐん来ている川口春奈ちゃんだ。それまでのミステリー映画の主人公のエッセンスを象徴的に取り入れたチャーミングなキャラクター「マダム・マーマレード」の誕生だ。初々しくて可愛くて、それでいて「マダム」というところにセンスを感じる。それから「マーマレード」というその語感の良さ。いかにもテレビ東京の深夜ドラマにありそうなテイストを感じる。

テレビ東京もこの宣伝にかなり気合いを入れている様子で、この日はテレビ東京の美人アナウンサーがPRに駆けつけていた。筆者は大のアナウンサーファンで、舞台挨拶の取材では女優さんよりも司会のアナウンサーの方が興味があったりするほどだけど、今日は4人も来てくれるというわけで、これを取材しないわけにはいかないという使命感にかられて行ってきた次第である。

この日登壇したアナウンサーは、脳梗塞から復帰してマスコミの前に初めて登場した大橋未歩を始め、白石百合子、元モーニング娘。の紺野あさ美、今年新卒採用された鷲見玲奈(すみれいな)も登場。やっぱりアナウンサーは綺麗で、女優さんにはない隣のお姉さん的な親しみやすさがある。鷲見玲奈はゲストにマイクを向け忘れるミスもあったが、そういう初々しさを加藤氏は絶賛していた。一方で、大橋未歩と白石百合子は喋り方がしっとりしていて、もうこれぞアナウンサーといった感じ。経験を重ねることでアナウンサーの喋り方はこうなっていくんだなぁというキャリアの段階を年数ごとに一度に見せてもらえた気分になった。

白石は謎解きのために結成されたこの即席アナウンサーユニットを「マダム・”ナーナ”レード♡」と命名し、7チャンネルの7を何度もアピールしていた。

ナゾトキネマ『マダム・マーマレードの異常な謎』は、出題編が10月25日、解答編が11月22日に六本木ヒルズほかで全国公開を予定している。(レポート:澤田英繁)

2013年10月15日 03時27分

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