菅田将暉『共喰い』母親に感謝を込めて
9月7日(土)、新宿にて、『共喰い』の初日舞台挨拶が行われ、主演の菅田将暉と青山真治監督、共演する木下美咲、篠原友希子、光石研、田中裕子が登壇した。
ビシッとスーツで初日を飾った菅田。この日は、サプライズとして菅田の実の母親から手紙が読まれることになっていたのだが、「実は菅田さんにある人から手紙が来ているんですよ。誰だかわかりますか?」と司会から訊かれた菅田は、「実はさっき篠原さんの進行表を見てしまいまして、そこに”菅田さんには絶対に言わないで下さい”って書いてあるのがチラッと見えてしまったんですよ。すぐに進行表は閉じたんですけど、手紙くれたのって、お母さん・・・ですよね?」と正直にコメントし、「あぁあ! 台無しにしちゃって。今宣伝のスタッフががっかりしてるよ」と青山監督は口をへの字にしていた。感動のシーンとなるはずが、事前に心構えができていたため、菅田への涙のサプライズが逆に笑いのサプライズとなってしまった。
しかし、「まだ将暉が小さい頃、踊っている姿を見て、お父さんが”踊りがうまい。こいつは将来はきっと俳優になるぞ”と言ったのを思い出しました。立派な俳優になって、将暉の生みの親になれて誇りに思っています」という母からの手紙をスタッフに代読されているときの表情は真剣だった。手紙には「菅田将暉様へ」と書かれてあり、その宛名に一番感動したという菅田は「僕のことを菅田将暉という社会人として認めてくれたようで、うれしいです。母に産んでくれてありがとうってメールしたいと思います」とコメント。菅田の目にかすかに何かキラキラと光るものが見えた。
『共喰い』は、新宿ピカデリー他全国にて公開中。
2013年9月9日 00時31分