江口洋介『洋菓子店コアンドル』初日にバレンタインデーケーキをもらって照れ笑い
2月11日（金）新宿バルト9にて、『洋菓子店コアンドル』の初日舞台挨拶が行われ、江口洋介(43)、蒼井優(25)、江口のりこ(30)、尾上寛之(25)、戸田恵子(53)、深川栄洋監督(34)が登壇した。
『洋菓子店コアンドル』は、洋菓子店コアンドルを舞台に、ケーキ作りをやめた元・天才パティシエと、恋人を追って上京したケーキ屋の娘を巡る人間模様を描く。
本作は、カリフォルニアのサンタバーバラ映画祭に出品しており、先日同映画祭のイースト・ミーツ・ウエスト最高賞を受賞する吉報が入ったばかり。『白夜行』をベルリン映画祭に送る矢先（詳細はこちら）、この報を受けて深川監督は「映画の賞をもらうような映画ではないのに。アーティスティックな映画ではないし、人と人の結びつきを丁寧に描いていったつもりなので、日本の人情物語がアメリカの人に響いたのかな」と驚きを隠せない様子だった。
タルト、ショートケーキ、ミルフィーユなどなど。劇中にはアグネスホテル東京監修による沢山のスイーツが登場し、シーンをカラフルに色付けしているが、こうした映像もこの映画の大きな魅力となっている。戸田恵子は「ひとつひとつのケーキが宝石のように感じるくらいキラキラした映画に出来上がっているのではないかと思います。中目黒で撮影しましたが、そこが本物の洋菓子店と間違えるくらいで、今でも撮影現場を通ると温かくなるというか、不思議なエリアになっています」、「コアンドルが可愛くて愛しくて、隅々まで可愛くて飾ってあって、全部アップでお見せしたいくらいお店が可愛くて。加賀まりこさんが出てくると、ちょっとフランス映画っぽい雰囲気になって、絵葉書にしたいくらいでした。あそこでお店やった方がいいくらい大好きでした」と振り返っていた。
この日、蒼井優は舞台劇をやっている影響で声が枯れてがらがら。咳払いをする姿が何度か見られた。蒼井は「家に押しかけるシーンは朝の6時過ぎとかの撮影で、許可は取っていたそうですが、住宅地で鹿児島弁で一気に喋るのは難しかったです」と苦労したシーンについて語った。
江口洋介は、「ケーキを作るシーンが多くて、道具を買いに行って家でも作っていたので、伝説のパティシエのように映っていたのではないかと自画自讃しています」とコメント。「挫折と再生、人生辛いことだけじゃないし、簡単でもないというようなこと、でもケーキがそこにあれば、その瞬間女の子が幸せになれるという、それを作る人達とそれを買いに来る人達。ケーキで結ばれた人達の話ですごく可愛い話、いい映画になっていると思う」と作品をPRした。
洋菓子店にちなみに、蒼井優から江口洋介にバレンタインデーのケーキが贈られる一幕もあった。恥ずかしそうに手渡す蒼井優を見て、江口洋介は「かわいいケーキありがとうございます。もらえると嬉しいもんですね」と照れていた。
『洋菓子店コアンドル』は、アスミック・エース配給で現在公開中。
