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天才笑福亭鶴瓶の初主演作『ディア・ドクター』公開

6月27日(土)、有楽町にて、『ディア・ドクター』の初日舞台挨拶が行われ、西川美和監督(34)、笑福亭鶴瓶(57)、八千草薫(78)、瑛太(26)が登壇した。

『ディア・ドクター』は芸歴37年にもなる笑福亭鶴瓶の初主演映画。これまでにも鶴瓶は北海道から福岡まで、各地をプロモーションしてまわり、これまでに270媒体の取材を受けてきた。ようやくこの日無事に初日を迎えることができ、万感の思いでステージに立ったが、客席を見てびっくり。お客さんは鶴瓶を驚かせるため、皆白衣を来て座っていたのだ。鶴瓶は「誰にこんなことさされたんや。お客さん、おめかしして来てるかもしれないのに、お客さんにこんなことしていいの。『ディア・ドクター』ごう慢でしょ」と嬉しそうに笑いのネタにしていた。さすがはベテラン芸人。自然と口からネタが飛び出し、何を言わせても天才的に面白い。

背後のスクリーンに手があたりそうになったときは「触ってないからね。ここちょっと触ったら張り替えなきゃならんとバイ菌みたいに言われた」と一言。なるほど、そういう事情もあるのかという意外性がユーモアになる。

上映前の舞台挨拶ということに関しては「今はまだ映画見てないから、さほど憧れはないと思うんですよ。よう喋る奴やなとしか思とらんだろうけど、映画見た後で、もういっぺんここ来てみ。”うわあ、あの人や!”みたいになるよ」とコメント。一言一言が実に人間臭く、親近感が湧いてくる。

初主演に関しては「主役の人がおとなしい人だったら、べらべら喋ったら悪いから、そっとしてるんですけど、僕主役なんで、僕が自由に言えるんですよ。飲みに行こうとか言ったり、旅行に来てるみたいで楽しかったです」とコメント。その立場を存分に発揮していた様子だ。

なんでも撮影中、鶴瓶は台詞を4割しか覚えなかったらしいが、監督は逆にそこを活かしてくれたという。八千草から「鶴瓶さんは撮影のとき全部忘れてくる人で、自然な雰囲気の中で芝居ができて嬉しかったです。ホッとさせてくださる人です」と褒められると、鶴瓶は「そういうことやで」とうなずいていた。

瑛太は「初日を迎えられて本当に嬉しいです。たくさんの人に見ていただきたいです。ありがとうございました」と遠慮がちに挨拶した。鶴瓶は「リハビリを重ねてこれだけ喋れるようになりました。最初は15秒も喋れんかった。ようやくこれだけ成長しましたね」と言っていた。

瑛太は「クランクインしてからご飯も食べたりお酒ものんだり、スイカも食べたり。本当に<鶴瓶さんと過ごした2008年夏>という、そういうタイトルつけてもらいたいくらい」とベテラン芸人と共に過ごした日々を振り返っていたが、鶴瓶もまた「一緒に間違って女湯入ったね。そこだけ言うとやらしいですけど、また東スポが書きそうやからやめときますわ。とにかくずっと一緒やったな」と若手人気俳優との共演を楽しんでいたようだ。ここら辺の交流についてはDVDのメイキングを楽しみにして欲しいとのことだ。

鶴瓶に負けないくらい笑った顔がチャーミングな西川監督は「作品のことを思いついた頃が遠い昔のよう。ひとかけらのアイデアから積み重ねていきました。企画の安田匡裕さんは今年の3月に脳梗塞で急逝されたんですけど、この作品をとても大事に育ててくれて、私は脚本を書くのに時間がかかるのですが、じっと待ち続けてくださって、現場にも何度も足を運んでくれて、初日を迎えずにあちらの世界に行かれたのは残念ですが、いい初日を迎えたことを報告できてとても嬉しく思います」と話していた。

肝心の映画の内容についてだが、鶴瓶は「役柄として皆さんに当てはまります。生きてきた人生の中で自分もこんなことしたなと思うときがあるので、いろんなことで置き換えらえると思います」とコメントしている。鶴瓶の役にも瑛太の役にも、人間として共感できる映画になっているという。本作はモントリオール世界映画祭コンペティション部門にも正式出品することになっている。

『ディア・ドクター』は、エンジンフイルムとアスミック・エースの配給で、6月27日(土)より、シネカノン有楽町1丁目ほか全国ロードショー。(文章・写真:澤田)

2009年6月29日 07時14分

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