ショートショート新設部門をGLAYが制覇
【ショートショート】6月4日(木)から6月14日(日)にかけて、表参道ヒルズ スペースオー、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ、ラフォーレミュージアム原宿、横浜のブリリア ショートショート シアター他にて、「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2009」が開催された。11年目となる今年も各国から豪華著名人が出席、多数の舞台挨拶、セミナー、トークイベントが行われ、世界各国数百本の短編を上映、大盛況のうちに閉幕した。
6月4日の表参道ヒルズ スペースオーで行われたオープニングイベントでは、土屋アンナが自身の初監督作『フィッシュボーン』で話題賞を受賞。去年の話題賞受賞者である須藤元気からトロフィーを受け取った。
6月14日の明治神宮会館におけるクロージングイベントでは、主要全部門の受賞者が発表され、ストップ!温暖化部門にヤン・ファン・デン・バーグのドキュメンタリー映画『溶けゆく雪』(オランダ)が選ばれ、プレゼンターの山田優からトロフィーを受け取った。今年から新設されたミュージックShort部門ではロックバンドGLAYのミュージッククリッ『SAY YOUR DREAM』が受賞、GLAYのメンバーが登壇し、TAKUROが映画祭代表者の別所哲也からトロフィーを受け取り、「これからも20年30年と頑張っていく決意を歌った曲です。ありがとうございました」とスピーチした。また、来年から始まるミュージックShortクリエイト部門の紹介では、泉谷しげるがステージに乱入して「俺の曲を使って映像を作ってみろ」と怒鳴り込み、イベントを盛り上げた。会場には同賞にノミネートされていたLil'B、黒瀬真奈美、音楽ゲームの権威・水口哲也らも出席していた。
今年の公式審査委員は滝田洋二郎、松下奈緒、森公美子、ロベルタ・モンロー、山本寛斎の5人。コンペティションには3635本の短編が出品され、そのうち50作品を紹介。ジャパン部門優秀賞には落合賢監督の『ハーフケニス』、アジア部門優秀賞にはフー・シン・シューの『ホテルZ046』(台湾)、インターナショナル部門にはサム・テイラー・ウッドの『ラブ・ユー・モア』(イギリス)が選ばれ、『ラブ・ユー・モア』がグランプリが輝いた。
テイラー・ウッドはこれまでにペット・ショップ・ボーイズの作品などを手がけてきた気鋭の女流監督。残念ながら来日はできなかったが、この映画のモチーフでもある英ロックバンド、バズコックスのピート・シェリーがグランプリのトロフィーを代理で受け取った(このトロフィーは短編映画の規定である「25分以内」の上映時間にちなんで25分の砂時計になっている)。この映画祭は米国アカデミー賞が公認しており、グランプリ受賞作品はアカデミー短編賞の審査対象として出品されることになる。過去にもジェイソン・ライトマンら有名監督がこの映画祭から巣立っており、受賞者の今後の活躍が期待されている。
話題賞を受賞した土屋アンナ。左はプレゼンターの須藤元気、右は映画祭代表の別所哲也(6/4表参道ヒルズにて)
今年の公式審査委員の5人(以下、6/14明治神宮会館にて)
アカデミー賞受賞映画監督の滝田洋二郎。
女優の松下奈緒。
歌手の森公美子。
元サンダンス映画祭プログラマー、ロベルタ・モンロー。
デザイナーの山本寛斎。
ストップ!温暖化部門審査委員の山田優、長嶋一茂、津川雅彦。
司会のクリス・ペプラー、関根麻里。
ゲストの伊原剛志。
ゲストの佐津川愛美。
韓国映画スターのユ・ジテ。今回は監督として出席。
大黒摩季。
Lil'Bと二階堂ふみ。
GLAYと園田俊郎監督。
「ざまみやがれ、この野郎」と会場に乱入した泉谷しげる。
今年新設された「FRED ベストアクター/アクトレス アワード」の受賞者、ピエール・パケット(カナダ)とルー・ピン(中国)。
ストップ!温暖化部門に輝いたヤン・ファン・デン・バーグ(オランダ)。賞状を横書きと勘違いしていた。
ジャパン部門を制覇した落合賢。
グランプリ『ラブ・ユー・モア』の英ロックミュージシャン、ピート・シェリー。
イベントのオープニングとエンディングは和の音で演出した。