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松本人志監督最新作『R100』緊急記者会見、内容については何も語らず

5月13日(月)、都内のホテルにて、松本人志監督(49)最新作『R100』の緊急記者会見が行われ、松本監督と、出演者の大森南朋(41)、大地真央(57)、寺島しのぶ(40)、片桐はいり(50)、冨永愛(30)、渡辺直美(25)、前田吟(69)、松尾スズキ(50)、渡部篤郎(45)が登壇した。

この会見は、緊急で行われたものだが、10月公開の映画ということで、徹底して秘密主義が貫かれた。「あんまり喋るなと言われてまして、じゃあ何を喋ったら俺はいいのだと思いまして、できるだけ質問があったら答えたいと思います。謎が多い作品でして、あとで大人の人たちに怒られるのであんまり喋れないんですけど、できるだけがんばって喋りたいと思います」という松本監督の何やら煮え切らない挨拶から会見は始まった。

わかっていることは、『R100』のRは「R指定」のRを意味するということだけ。「R15もR18もすっ飛ばして、R100の映画を作ったらどうかと思いまして作りました。まあ無茶苦茶な映画ですね。かといって100歳以上でないと見ちゃいけないというわけでもないので、あまり気にしないでください」と松本監督。宣伝担当に聞くところ、ジャンルは「ファンタジーエンタテインメント」とのことだが、会見の会話を聞いていても、まったくどういう映画なのか見当もつかず、記者陣はなぞなぞを投げかけられているような、頭上にハテナマークがついたような状態のまま終始した。とうとう記者の一人から「どういう映画なのかいまいち想像できないんですけど」という質問まで飛び出すも松本監督は「まあそうでしょうね」と煙に巻くばかり。もっとヒントが欲しいところ、「今日はみなさん黒の衣装で来られていますが、黒には意味があるのでしょうか?」と質問しても「あ、なんでしょうね。たまたま皆さんのテンションが低めだったのかも」とジョークで返され、なぞなぞの答えが出て来ない。

ただ、この会見では、女性たちが皆「衣装合わせが恥ずかしかった」と語っていた。これが大きなヒントになるようである。「ここで恥ずかしいと思ったらエッチな人に思われちゃうから恥ずかしくないように振る舞った」と大地真央。でも演技をしているうちに「途中から自分でも怖くなるくらいノリノリになった」と話している。渡辺直美は「ちっちゃい衣装で、ほぼ胸が出てるみたいで、衣装合わせのときにそれを松本さんに見せるのがすごく恥ずかしかった」と話していた。冨永愛曰く「露出度は70%」とのことだが? 松本監督も「・・・かもしれないですね」を連発して記者をじらしまくる。いったいこれはどういう映画なのだろうか? キャスト陣もどこまで言っていいのか、そのさじ加減がわからず、監督の顔を何度も伺いながら、ネタバレにならないよう細心の注意をはらって話していた。これほど悶々とした記者会見は史上初めてではないだろうか。

ひとつだけ言えるのは、松本監督の人徳が凄いということである。これだけの豪華キャスト。日本映画界でもあらゆる役者を自由に選択できる力を持った監督の一人になったのではないか。主演の大森南朋は昔からテレビを見ていて松本監督の大ファンだったといい、大喜びで出演を快諾した。演出されているときも「テレビを見ているような気分になったこともあります」と振り返っていた。大地真央も「オファーがあったとき、夫が大ファンで、何より夫が喜んでくれた」と語っていた。ベテランの前田吟からは「以前、世界のナベアツさんの『さらば愛しの大統領』に出していただいて、次に板尾創路さんの『月光ノ仮面』に出していただきました。そして、今回はいよいよ大御所から来たかと思いました。大変嬉しいです」とのありがたいお言葉を賜り、「吟さんに演出するのは緊張しましたけど、何も言わなくても全部やってくれて、ありがとうございました」と松本監督は恐縮しきりだった。

松本監督のその才能については世界中で折り紙付きである。『大日本人』についてはハリウッドでのリメイクも決定した。この日もわざわざ海外からマスコミがかけつけていたほどで、松本監督の新作が何よりも期待されていることを証明している。謎につつまれた新作『R100』は、2013年10月5日(土)にそのベールを脱ぐ。(文・写真:澤田英繁)

2013年5月14日 03時05分

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